WASABIの女になりたい

関ジャニ∞の大倉くんとなにわ男子の高橋恭平くんとLilかんさいが大好き。 ジャニーズのこととか趣味のこととかを書きます

配信ライブと現場と私

 

*はじめに

今年の夏、私はジャニーズの配信ライブを19公演見た。

 

ma1u-u0.hatenablog.com

 

1公演1500円とお手頃なので気になったらポンポン購入していたが、改めて計算してみるとそれなりの金額(32500円)になっていた。(それでも地方住みの私にとっては、東京でのライブに1回行くだけでこれくらいの金額がかかる。)

32500円というと、ジャニーズの普段のコンサートのチケット約4〜5枚分になるけど、私は去年までの通常に開催されていたライブ4〜5回分、配信ライブを楽しめただろうか。

 

先日、ユリイカの女オタク特集を読んでいたところ、コロナ禍のオタク活動についてのエッセイに小池百合子都知事の言葉が書いてあった。

「インターネット配信は生のエンターテイメントの代替手段となりうる」

果たして本当にそうだろうか。

この半年間、きっと周りの人よりも手洗い、うがい、自粛に励み、我慢に我慢を重ねてきたオタクの大半は皆、「代わりにはならない」と言うと思う。

 

しかしこの夏、現場を失ったオタクの支えになったのは間違いなく配信ライブだった。

 

 

*最初にみた配信ライブ:ドリアイ なにわの日*1 

7月7日に関西ジャニーズによるJohnnys DREAM Islandの企画が発表され、7月28日、なにわの日に関西ジャニーズ総出演のライブが行われると聞いたとき、掛け持ちオタクの私は大喜びで、その時聞いていた関バリ*2の内容がその先全くはいってこなくなってしまった。

同時にドリアイの公式ツイッターアカウントが設置され、メンカラメドレーがあること、メドレーで歌う曲をツイッターで募集することが発表されて、TLはお祭り騒ぎだった。

一方で、生配信のみでアーカイブがないこと、なにわ男子の配信日程が平日の朝公演、昼公演だけだった*3ことに、どうやって配信見よう…と不安な気持ちがよぎった。けど、そんなふうにライブの日程を心配すること自体が久しぶりのことだったので、それすらもなんだか楽しかった。

 

7月28日の配信当日は仕事中、1時間おきに更新されるツイッターのカウントダウン動画を見てワクワクが高まり完全に浮かれていた。

仕事が終わってダッシュで帰って部屋を暗くして、うちわとペンライト、ハイボールを準備してテレビの前で開演を待っていた。17時20分ごろにはログインして、ライブのロゴの画像が表示されている時間でさえも後ろでインストの曲が流れている感覚に懐かしさを感じ、突如流れ始めた文一くんの開演前の放送にも心が踊った。

見ている場所は自宅だったけど、あの瞬間は間違いなく現場の、開演前のドキドキ感が私の中にあった。

 

728の日のライブは本当に楽しくって、メンカラメドレーでドキドキし、絵描き歌で笑い、私は自宅の部屋で1人立ち上がってペンライトを振っていた。まともな言葉になってないツイートをして、滝のように流れるTLを見るのも楽しかった。終わったあとはzoomで鳥貴族(概念)に集合して興奮さめやらぬまま感想を話合ったのも楽しかった。

次の日出勤して、東京Jr担の職場の人に「この半年で一番楽しくて幸せでした!!!」と熱弁した。

 

 

 *配信ライブを見続けて

当初は「社会人にはきついスケジュールよな…関ジャニ∞となにわ男子は見てあとは時間があえば1公演ずつくらい見よう」と思っていたはずだったのに、気がついたらドリアイだけで13公演見ていた。

配信ライブの初回になった728の日公演は先に書いたように久しぶりの現場(のようなもの)、初めての関西総出演ライブ、自担と自担の共演ということで想像以上の多幸感が得られたけど、それ以降は少しずつ慣れちゃったなと、いうのが実のところだった。

 

配信ライブのいいところは、現地まで行く必要がなく、時間が合いスマホさえあればいつでも見れることだと思うけど、逆に言えば何かの片手間に見ることだってできたし、職場で昼休み中に見ることもできた。

お昼ご飯を食べながら見たこともあったし、途中でインターホンや仕事用携帯が鳴ってその対応をしたこともあった。仕事の昼休みに見ていたときはイヤホンをして感情をもらさないようにマスクの下でこっそり笑顔になるくらいに気持ちを抑えて見ていたこともあった。

悪いのは確実にそんな環境で見ている私なんだけど、舞台の上(今回は画面だが)と私の間に雑念となるものが多かった。

それは、見てるのもするのも楽しいけどツイッターだって同じだった。

ツイッターしなきゃいいじゃん!と言われればなにも言い返せないのだが、スマホで配信を見ていてツイッターを開けない人以外は大半の人がツイートしながら楽しんでいた体感だった。

家で一人で楽しんでいるだけではどうしても得られないパフォーマンスに対する熱狂を、ファンの歓声で実感できない分、濁流のように流れるTLで感じていたのかなあと振り返ってみて思う。

また、配信する側もタグをつけてツイートしてね!と暗に、時に直接的に提案していたこともあった。(なにわ男子は本編終了後、アンコールの声を#なにわに届けというタグを使ってツイートしてもらうことで毎公演トレンド一位を掻っ攫っていた)

 

そもそもジャニーズのライブは撮影禁止だが、フェスなどではライブ会場でだってスマホで撮影しながら見ていた人たちだっているように、スマホSNSが生活に欠かせない物となっている時代である。一度しかない空間を、全身で集中して自分の中に取り込む状況を作るのはなかなか現場以外では難しいのではなかろうか。

携帯の電話は切ってカバンにしまい、舞台の上の好きな人と私だけがそこにあって、何も邪魔するものがない空間、それが私にとって実際に現場に行く醍醐味なのかもしれないなと思った。

 

今回はアーカイブ配信がなかった分、集中してみなきゃ!と思った部分もあったので、現場感を保つための方法としてアーカイブをなしにしたことはよかったのかなとも思った。

 

もう一つ、配信ライブを見てうーんと思ったのは、ずっと自担を見ていられるわけではないということだった。私はよっぽどの良席でない限り、「近くの他担より遠くの自担」派である。別のメンバーが歌ったり話したりしているときに自担はどんな表情をしているかが気になるし、ダンス曲では基本自担ロックオン、暗くなっても舞台袖にはけるまで見届けたいオタクである。一方で、この曲のこの決め台詞はモニターで抜かれる○○をみなきゃ!と双眼鏡から顔を外してモニターを見るのも、ツアーで複数回入ることの醍醐味だと思う。

しかし配信ライブではどうしても、歌っている人にカメラが向くし、まんべんなく全員が映るようにカメラはスイッチされる。当然だ。

じゃあこれから配信の体制が整って、マルチアングルで自担しか映らないバージョンを選べるようになったらどうか。わがままなオタクの答えは「それはそれで違う!」のである。

オタクのわがままな願望を叶えるために今一番近いのはVRなのかなと思う。私はVRといえばスノストの新体感ライブを見たくらいでまだちゃんとしたVR動画を見たことがないのだけれど、VRでライブの時のように好きなところを見たり、時には双眼鏡を覗いたときのように見ることはできるんだろうか…

 

 

*配信だからこそできること

6月にあったHappy Live with you!の配信と比べて変わったなぁと思ったのが、より配信向けの演出になったなということだった。

なにわ男子の配信では自己紹介ラップ曲の7 starsでは紹介される人と紹介する人が2画面で映るようになっており、映っていないメンバーはその間に衣装をチェンジしていた。BANG BANG バカンスではカメラの動きや登場の仕方を含めて音楽番組みたいだなぁという印象を持った。Aぇgroupの罪と夏ではバイクにまたがったメンバーの周りの景色が流れていく映像が追加されてバイクで走っているような演出になっていた。

配信はあまりしっかり見れなかったが、HiHi Jetsの猪狩くんの「配信だからこそのライブ 配信は現場の妥協じゃない、配信だからできることを」というスタンスを、この段階で言える強さはさすがだなと思った。

配信ライブがもっと定番化すると、よりテレビに近い魅せ方に近づいていくのだろうか。そうなった場合、テレビと「現場」の差別化が難しくなるのでは…と思ったけど、好きな人だけが90分出ているテレビは存在しないのでそこは差別化するものではないのか。

 

 

SNSとの距離感

自粛が始まった3月以降の話になるが、アイドルとSNSの距離感が近くなった感じがある。IslandTVで質問を募集し、その質問に答える動画ではきっとツイッターのリプ欄をそのまま見ているんだろうな…と思われる時もあったし、協力垢と呼ばれるアカウントが誕生したりした。アイドルはオタクのことはできれば無視していてほしい派としては、SNSに近寄りすぎてくれるなと思っていた。

今回の配信ライブにおいてもSNSに連動した企画があった。

728の日公演ではハッシュタグをつけてメンカラメドレーで歌ってほしい曲を募集していた。(やってほしい行動を募集していたチームもあった。行動…??)

ハッシュタグをつけてツイートされたものはスタッフさんが集計して渡されたと話していたような気がする。実際ツイートされたものが歌われるのか、そんなの関係なく彼らがやりたい曲をやるのか、そもそもスタッフさんは本当に集計したのか…?と、わりと自由な感じが気楽でいいなと思った。ハッシュタグをつけていなくても、歌ってほしい曲を発表し合うTLを見ているだけでも楽しかったし、SNSを使った企画としてかなりよかったなと思った。(なぜ上から目線?)

なにわ男子の公演でもなにわとカレカノ企画としてなにわ男子に演じてほしいシチュエーションを募集していたが、おそらくその中からスタッフが選んだものをくじ引きにするという方法で、ツイッターの面影があまり残っていなかったのが個人的にはよかった。

私の中ではアイドルとツイッターが直でつながっていなければそこまで気にならないのだなと思った。

 

 

 *これからのライブはどうなる…?

配信ライブはオタクにとって、現場のかわりにはならないと思ったが、タレント側としてはどうなのかなというのも気になる点だった。

職場の美少年担と話していた時にその話になったが「ファンの人の歓声がないとセリフを言ったりしてもそれがよかったのか悪かったのかわからない」と言ってたよと聞いた。

曲中の決めゼリフもそうだし、MCもそうだろう。オタクの中でよく議論になっている、アイドルが脱いだり腰を振ったりするのも、やってもらった以上、歌舞伎の「よっ!○○屋!」みたい気持ちで条件反射的に「キャー♡」と声をだしているが、誰もいない会場に向かって歓声のない中、そういうサービスをするのも大変だろうな…と正直思う。

提供されている側の人間が言うのも図々しいが、ファンの歓声でアイドルの方たちに気持ちよくなってもらって良いパフォーマンスをして頂くのがwin-winな関係なのかなと思う。

先週末〜今週にかけてZeppでリトルかんさいとAぇgroupのライブが無事開催されたが、ライブ中はファンは声出しNGだそうだ。チケットがご用意されなかったので行けなかったが、声出しNGだったのライブを行った人の感想をぜひ聞いてみたい。

 

とりあえず年内のアリーナ規模のコンサートはすべて中止になってしまったが、来年以降に再開されたとして、今までと異なるライブにどんな気持ちになるんだろうか。隣の人と間がそれなりに空いている状態だとなんとなく逆に回りが気になってそわそわしてしまう気もするし、声を出してはいけないのもまだ想像がつかない。笑い声もだめなんだったらコントコーナーなんて絶対なくなってしまうだろう。関ジャニ∞の自慢のMCはどうなってしまうのか…まるちゃんのメンタルは大丈夫だろうか……

そんなことを考えていると、これまでと同じようにライブを開催することは今後一生無理なんだろうか…と絶望的な気持ちになりそうで、正直もう限界だよー!と泣きたくなることもある。少しずつ少しずつだから…と自分を納得させ、辛いのはみんな一緒だよ…という言葉にごまかされながら生きている。アイドルの皆さんだって思うように活動ができず辛い中で、できる範囲でのエンターテイメントを提供してくれている。なんかうまいこといきますように、と祈るしかない現状である。

 

配信ライブがあることで、仕事や身体、家庭の都合で遠くに行けない人も気軽にライブに参加できるのはとてもいいことだと思うので、現場が再開できるようになってもたまに配信はしてほしいなと思う。

それと、アーカイブなしで日程が2日だけとかだとやっぱりどうしても社会人オタクには厳しいこともあるので、それはそれでなんとかならんかなぁとも思います。

日程のことで言えば、舞台なんかは特に回を重ねるごとに演者が成長してステージが完成されていくのもひとつの見所だと思うので、かかるお金のこととか見る方のモチベーション、飽きとかを考えると難しいことは分かるのだけど1日や2日で終わっちゃうのはあっという間すぎるなあと思った。1日のみで3公演だとフィードバックする暇もないのでは?ちゃんと隙間時間でしてるのかもしれませんが…。

 

ちなみにジャニーズの配信はデビュー組が2500円、ジュニアが1500円で約90分、アーカイブなしだったが、夏の最後に東京ジュニアの無料公演(手洗い魂)というのもあった。別ジャンルの話になるけど、3月に途中で公演中止になったハイステは円盤発売が中止になり、そのかわりとなったゲネプロの配信が7日間レンタルで1600円、まとまった時間がとれず見ることはできなかったが、7orderの無観客配信ライブと2.5舞台炎炎ノ消防隊の千秋楽配信は生配信後に時間をずらした再配信、ディレイ配信ありで3500円だった。いろいろ見ているわけではないので相場がまだよくわからないが、そのへんの値段設定がこれからどうなっていくのかも興味深い。

 

 

 *いまの気持ち

配信ライブがあるので仕事休みます!電話もつながりません!家事もしません!というのが私はなかなか言いづらかった。(結局1日休んだけど何かあったら連絡くださいと言っていた)

遠征に行くとしたら東京に行くので仕事休みます!は言いやすい気がするし、でかけて会場に入ってしまえば電話でれません!家事もできません!も自動でついてくる。

 

現場にむけて美容院に行ったり、ネイルやまつエク、エステにも行っちゃお!とか、現場に来てくのに服や化粧品を買ったりする楽しさも、午前仕事を爆速で終わらせて新幹線に飛びのって食べるお弁当も、会場で暑い暑いといいながらハンディーファンと凍ったアクエリアスを武器にグッズ列に並ぶのも、チケットを発券するときのドキドキも、間に合うかなと心配しながらトイレに並ぶのも、「そわそわするね、まだ15分もある!」とか言い合うのも、暗転して思わず立ち上がってキャー!と声を出してしまうのも、よかったところを話してるのに自担しか見てないから噛み合わない感想を言い合いながら楽しかったー!って駅まで向かう足取りも、全部全部が恋しい!!!

これが正直ないまの気持ちであり、現場大好きオタクの気持ちを埋められるものはやっぱり現場しかない!と思っている。しかし通常通りの現場に戻ることは当分なさそうな現状では、これから配信ライブがどう変わっていくのか、配信ライブを自分がどうやって楽しむかが問題なのかなぁ。

 

また好きな人達と楽しい空間を共有することができますように。

 

 

 

 

 

 

*1:厳密に言うとジャニーズネットオンラインで最初にみた配信はif or NEOだけど、イフオアはライブではないので例外としました

*2:なにわ男子の大橋くん、丈くん、恭平くんの3人がやっている生放送のラジオ

*3:ちなみに朝公演があったのはなにわ男子だけだった